当教室では、あがり症克服の生徒さんが多いです。「研修や勉強会で、ディスカッションした内容を、あがってしまい上手く発表できなかった」、「会議で突然指名され、焦ってシドロモドロになってしまった」、「頭が真っ白になってしまい、言葉が出てこなかった」などのお悩みをよく聞きます。
後で落ち着いた時に、「あー言えば良かった」「何でその場で上手く伝えられなかったのか」「今は言えるのに、なぜあの時言葉が出てこなかったんだ」と、生徒さんは自分を責め、後悔しています。
心の底に、「きちんと伝えるべき」「できる人であるべき」という自分に対して厳しい価値観があるように感じます。満たされないと、「あがり症だから自分にはできない」「話すことが苦手」というラベルを自分に貼っている印象です。
「きちんと伝えるべきなのに、あがって上手く話せなかった」⇒「やっぱり、私はあがり症で話すことが苦手」と、ラベルを貼って落ち込む⇒次の発表の機会が到来。「どうせ、またあがってしまい、うまく話せないに違いない」と思い込む⇒発表後、「今回も、またあがって上手く話せなかった」⇒「やっぱり、私はあがり症で話すことが苦手」。この悪循環が繰り返され、益々自信を失ってしまいます。負の連鎖です。
同じようなお悩みをお持ちの方へ、悪循環を断ち切る方法を、3つご紹介します。
その1、「きちんと伝えるべき」という価値観を書きかえること。書きかえるためには、「きちんと」というあいまいな言葉を明確にする必要があります。「きちんと伝える理想」とは?例えば「背筋を伸ばし、聞き取りやすい発音で、聞き手を見ながら、詰まらず分かりやすく話すこと」だとします。この価値観をゆるめ、許容範囲をつくります。どの程度ならば、自分を許せますか?「猫背でもOK。舌を噛んでもOK。聞き手を1~2回見ればOK。詰まってもOK。最低限、最後まで話しきることができればOK」と、このように許容範囲を広げ、価値観を書きかえます。そうすれば、「気負わず、取りあえず伝えよう」という勇気がわいてくるのではないでしょうか?
その2、「やっぱり、私はあがり症で話すことが苦手」というラベルをはがすこと。人は、脅威から自分を守る本能があります。マイナス要因ばかりに目がいき、ラベルを貼って思い込み、狭い部分しか見なくなります。上手くいかない時は、「私はあがり症で、話すことが苦手だから仕方がない」と自分を納得させて心を守るのです。自分の可能性を広げるためには、レッテルをはがす必要があります。プラス要因を探して、書き出すのです。「言葉に詰まったけれど、すぐに立て直せた」「聞き手を見て話せた」「自分の話を聞いてうなずいている人がいた」「最後まで話しきった」などです。どんなに小さなプラスでも構いません。失敗したと思った時ほど、プラス要因を探して下さい。失敗に隠れてスルーしていた良い点が見つかります。マイナス要因のレッテルをはがし、自分に対し、総合的な評価が出来るようになります。無駄に自信をなくすことがなくなります。
その3、例外探しです。いつもより上手くいった日、少しはましだった日を探し、その日にどんなことをしていたのかを洗い出します。「時間があったからいつもより下準備をした」、「話す練習ができた」、「好きな音楽を聴いてから出掛けた」など、いつもと違った要素があるはずです。この例外に、成功するためのヒントがゴロゴロ転がっています。例外を探して、その時と同じことをしてみて下さい。きっと、手掛かりになりますよ。普段から、上手くいった時に、成功要因を分析して、どのように取り組んだのかを書き留めておくといいですね。
いかがでしょうか?あがり症で悪循環に陥っている方は、是非、お試し下さい。
話すことに向き合って、真摯な姿勢で取り組めば、「話の神様」が味方してくれるはずです。頑張って下さい!!
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